釣りとか言うのやめたほうがいいわ

東京湾のLTアジから小笠原の遠征ジギングまで。

バンコクのゴーゴーバーで重力から解放されたってハナシ

釣行記を書いてたらゴーゴーバーの話を書きたくなったんで先にこっち書くね。

 

 

 タイ最終日の晩、バンコクのMRTの端っこのバーンケーに宿を取った我々は「明日、タイを離れる」という事実に発狂し、タイ成分をもっと摂取するためにはどうすればいいか必死に考えた末、近所のショッピングモールで晩飯を2回食っていた。(???)

 

 

 そしてそのままお土産を買う流れになったのだが、どうもいいものが見つからない。自分用にタイ仕様の黒人牙膏を買ったはいいが、これはタイの土産物ではなくむしろ大陸土産である。

 もっとタイらしくて、インパクトのあるもの……。

 

 この思考の行きついた結果が、訪タイ当初、冗談でツイートしてたバイアグラジェネリック品を本当にお土産で配ることだった。

 

 

 

 一般的にタイは微笑みの国と呼ばれるが、その意味の半分を日本の中高年オヤジやファランがタイの夜遊び場で見せるニチャついた微笑みが占めていることは周知の事実であり、当然、勃ち枯れジジイ向けのジェネリックバイアグラ生産も盛んである。しかも、処方に処方箋を必要とする日本と違い、こちらでは薬局によっては処方箋なしでジェネリックバイアグラが買える。偽物かもしれないけど、露店に大麻の喫煙具や宝くじと並んで売っていることもある。

 この思考結果を受け、私は即座に処方箋なしでバイアグラを買える店をリサーチ、スクンビット周辺にある薬局ではタイ国営製薬公社製の「シデグラ」と呼ばれるジェネリックバイアグラが買えることを突き止めた。そして、完全に今回の旅を「やりきった」感の出ていた同行者を誘い、タイの歌舞伎町であり日系企業駐在員の巣窟、スクンビットへ繰り出した。

 

(1990年代前半、タイに飛ばされた私の父が住んでいたのもスクンビットだったらしい。)

 

 あと、電車に乗ってる途中で日本標準時で誕生日を迎えて22歳になった。

 

 

 さて、スクンビットに到着した我々は思ったよりあっさりとシデグラ入手に成功した。思ったより、というか本当にあっさりと買えたので特に何も書くことはない。とはいえ、またとんぼ返りで帰るのも癪だし、せっかくの繁華街なのでブラブラとしていると、タイ名物ゴーゴーバーが立ち並ぶソイ・カウボーイに差し掛かった。

 

 ゴーゴーバーとは、お立ち台の上でダンサーが踊り、それを見て気になるダンサーを呼び寄せてアルコール片手に会話し、「その気」になったら連れ出し料金を払って連れ出してセックスをするという独特のシステムを持つナイトクラブ?である。タイでは手―メーカフェ、マッサージパーラーと並んでポピュラーなスタイルの性風俗店であり、これを目当てにタイへ渡航する人も多いと聞く。

 

 思えば異性と全く接触のないままタイで1週間弱を過ごしていた我々は、ソイカウボーイの入り口に差しかかり、ビキニのチャンネ―が手を振ってるのを見たタイミングでついに三大欲求の構成成分が「釣欲 食欲 睡眠欲」から「性欲 食欲 睡眠欲」というあるべき姿に戻ることになった。そして同行者との「見に行くか」「いいね」という短い呼応を経てゴーゴーバーの立ち並ぶ通りへ足を踏み入れた。

 

 

 通りはまさに「圧巻」であった。客引きのダンサーが狭い通りいっぱいに屯し、力いっぱい男の手を引いて自店へ引き入れようとしている。時折、「大岡裁き」のように、2つの店舗のダンサーが1人の男の腕を片方ずつ持ち引っ張っているのも見えた。現代日本性風俗から、微かに残っている風情と客引き防止条例を抜いて濃縮してもこんな露骨な客引きにはならないんじゃないだろうか……。しかし客引きとはいっても、店舗に入るために入場料が必要なわけではない。なぜかこういう所は良心的で、ゴーゴーバーは連れ出しをしない限り、掛かるお金は基本的に「酒代」くらいで、見学するだけなら案外安く楽しめる。色々な店を見て、ダンサーや客が多い店舗を見つけて遊ぶ店を決めるのが賢いスタイルなようだ。我々もそれに倣って、通りにある色々な店舗を覗いてみることにした。

 

 まず、通りで一番の「爆光」を放っていて最も目に付いた店舗(店名失念。たしかバカラだった)を覗く。

薄暗い店内では爆音で音楽が鳴り響いており、店舗の中央にあるお立ち台ではビキニのダンサーが大量に踊り狂っている。天井を見ると、2階のフロアのお立ち台に立つダンサーのノーパンのケツがマジックミラーを通して見える。これ瞬間、完全にこの国の商業エロスが「恥じらい」の上に構成されるものではないことを完全に理解し、快楽天を読むときにムードと「恥じらい」を重視する自分の行動の選択肢の中から「あわよくば……」という思いは消え去った。(まぁ、MRTの終点まで連れ出すことはどだい無理な話だし、何よりも我々は2人1室なので3P確定になってしまうよね。)そして後に残ったのは、「このトチ狂った環境を楽しむこと」のみであった。

 

 「吹っ切れた」後、様々な店舗を覗いた。ディズニーのアリエルに出てくるアースラみたいなレディボーイのいる店や店を出ようとするとダンサーが通せんぼをしてくる店、営業中なのにお立ち台に数人しかダンサーのいない店など様々な店があった。アドレナリンがドバドバ出てたのか、ゲラゲラ笑いながら覗きまくった。しかし、いい加減どこかに腰を落ち着けたくなり、最初の爆光ゴーゴーバーに戻ってみることにした。最初に自分の価値観と性欲を破壊したのはこの店だったので、ここで飲むのがふさわしいのではないかと思った。フロアはもちろん全裸でチャンネーが踊ってる2階……。

 

 バーカウンターの端に座ってバンコクにしては高いハイネケンを飲んで上裸で踊り狂うダンサーをガン見する。気分は完全に24K MagicのMVでシャンパン片手に水着の女のプリケツを眺めるブルーノ・マーズである。

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 最初のうちはぶっちゃけメチャクチャ面白い。やっていることは「色情狂の金持ち」が考えそうなことなのだから、面白くないわけがない。オッパイもケツも眺め放題。日本人中高年がドはまりするのも納得の低俗さ。500円で経験できる低俗体験としてこんなに優秀なものはないと思う。たぶんこの感じってかつてのノーパン喫茶とかそういう系譜に属するものなんだろうね。周囲の客も日本人が半分、ファランが半分といったところであろうか。周りの親父たちは自席にダンサーを呼んで、「王」の顔になっている。

 20分も眺めているとオッパイ中毒、ケツの過剰摂取に流石に飽きてくる。しかしこういう時はやはり「漫然とするのではなく目的意識、問題意識を持って事に当たるのが大切」という中学時代の部活のパワハラ顧問の教えが生きてくる。ラケットを握っていた日々に置いてきた真剣さで、問題意識を持ってオッパイを見る。ケツを見る。こういう時は比較、対照が役に立つ。するとどうだろう。なんと踊り狂うダンサーのオッパイの揺れ方には2種類が存在していることに気づいた。豊胸してるダンサーの胸は重力に負けず、「シリコンの塊が形を保ったまま動く」のだ。有史以来人類と共に歩んできた重力はイーロンマスクのスペースXよりもずっと卑近に、豊胸手術とシリコンを以って局所的に決別を果たしていたのである。

(この日以来、AVを見て誰が豊胸して誰が豊胸してないかを簡単に識別することができるようになった)

 

 

 釣果的には大満足だったものの、イマイチ何かアクティビティ不足を感じていた今回のタイ旅行だったが、このゴーゴーバー訪問を経てようやく自分の中で「タイ旅行、とりあえずやりつくしたな」という実感がじわじわと押し寄せてきた。帰りのタクシーの中で、なんだか日本に帰ってやってもいいような気持ちになった。(お前も結局日本のエロジジイと同じじゃねーか)

 

 タイ旅行、最後のピースは豊胸だったんだな……。